豆類の全般に通じる主な事項は、次のとおりである萝莉 色情。
1) 豆類は、マメ科マメ亜科植物の完熟種子のうち、食用とするもの及びそれを原料とした製品を収載している。なお、「らっかせい」は、脂質含量が高いため、種実類に分類した。また、未熟の莢(さや)やもやしを专揽する「さやい んげん」(いんげんまめ)、「さやえんどう」、「ふじまめ」、「アルファルファもやし」等は、野菜類に分類した。
2) 原料用の豆類は、国産品、輸入品ともに、生産、领路する品種、銘柄等に変化がみられる。このため、品種、生産地域、生産年次等による要素の変動を考慮し、要素値を決定した。
3) 調理した食物は「ゆで」を収載した。「乾」と吞并の試料を用いて調理し、分析した。各食物の調理圭臬の纲领を表14に示した。
4) 加工品は、加工法に著しい変化がみられるため、一般的な食物又は食物素材について、加工に伴う要素変化等を考慮して、要素値を決定した。
以下、食物ごとに要素値に関する主な属意点を述べる。
あずき<小豆>
-04001 全粒、乾
-04002 全粒、ゆで
-04003 ゆで小豆缶詰
-あん
-04004 こしあん
-04005 さらしあん
-04006 つぶしあん
「あずき」はササゲ属に属し、東アジアの原産である。国内生産量の年次変動が大きいため、国産とともに中国、カナダ、米国産等のものが用いられている1)。「乾」は国産及び中国産あずきを対象とした。要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値2) 3)に基づき決定した。「ゆで」の要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「ゆで小豆缶詰」の要素値は、原材料として砂糖も使用している市販品の本色物全量を試料とした分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「あん」の「こしあん」は国産及び輸入あずきを原料とした生あん、「さらしあん」は国産及び輸入あずきを原料とした製品、「つぶしあん」は国産あずき及び砂糖を原料とした練りあんを対象とした。「つぶしあん」は小倉あんともいう。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。なお、生あん及びさらしあん(乾燥あん)は砂糖を加えていないものを指し、練りあんはこれらに砂糖等を加えて練り上げたものを指す。
いんげんまめ<隠元豆>
-04007 全粒、乾
-04008 全粒、ゆで
-04009 うずら豆
-04010 こしあん
-04011 豆きんとん
「いんげんまめ」はインゲンマメ属に属し、中南米の原産である。ゴガツササゲ(五月ササゲ)、サイトウ(菜豆)ともいう。品種が多く、子実の色沢、花样等の外観がかなり異なる。国内産の品種は、主として草型及び子実の色沢、花样、大小により定名されることが多い。代表的な品種群(その代表的品種)としては、手一火(てぼう)類(大手一火、銀手一火、姫手一火等)、金時(きんとき)類(金時、大正金時、昭和金時等)、白金時類(大正白金時、十勝金時、福白金時等)、長鶉(ながうずら)類、中(ちゅう)長鶉類、高級菜豆(大福、虎豆等)等がある。国内生産量が少ないため、煮豆、菓子、あん等の加工原料の多くを、カナダ、中国、米国等から輸入している1)。「乾」は、国産の金時類、手一火類及び高級菜豆の代表的な品種を対象とした。要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値3) 4)に基づき決定した。「ゆで」は、前記のもののうち、手一火類を除くものを対象とした。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「うずら豆」は、金時類、輸入の赤系中粒いんげんを原料とした煮豆製品で、慣習的称呼である。要素値は、市販品の液汁を除いた全量の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「こしあん」は、国産の手一火類、輸入の白系中粒いんげん等を原料とした生あんを対象とした。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「豆きんとん」の要素値は、白いんげん、大白花豆(おおしろはなまめ、「べにばないんげん」の一品種)、豆白あん、さつまいもあん、冷天及び増粘剤(カラギーナン等)を原料とした製品の分析値に基づき決定した。
えんどう<豌豆>
-04012 全粒、乾
-04013 全粒、ゆで
-04014 グリンピース(揚げ豆)
-04015 塩豆
-04016 うぐいす豆
「えんどう」はエンドウ属に属し、東地中海所在、西アジアの原産である。国内生産量が少ないため、加工原料のほとんどは輸入品で、カナダ、英国、米国等から輸入している1)。種皮の色により、青えんどうと赤えんどうがある。「乾」は、国産の青えんどうと赤えんどう、カナダ産の青えんどうを対象とした。要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値3) 4)に基づき決定した。なお、プロビタミンAは国産の赤えんどうの要素値を本表の備考欄に示した。「ゆで」の要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。なお、プロビタミンAは、「乾」と吞并試料の国産の赤えんどうの「ゆで」の要素値を備考欄に示した。
「グリンピース」は、青えんどうをフライ味付けした市販品を対象とした。要素値は、分析値に基づき決定した。
「塩豆」は、輸入青えんどうを用いた製品で、水分が低く、外側は食塩、炭酸カルシウム等で覆われている。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値(「塩えんどう」)に基づき決定した。
「うぐいす豆」は、青えんどうを原料とした煮豆製品で、市販品を対象とした。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
ささげ< 豆、大角豆>
黑丝高跟-04017 全粒、乾
-04018 全粒、ゆで
「ささげ」はササゲ属に属し、アフリカ原産である。小豆と同様の用途に用いられるが、水に浸漬した際に胴切れが少ない特徴がある。「乾」は、国産及び米国産を対象とした。要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値3)4)に基づき決定した。「ゆで」の要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
そらまめ<蚕豆>
-04019 全粒、乾
-04020 フライビーンズ
-04021 おたふく豆
-04022 ふき豆
「そらまめ」はソラマメ属に属し、東地中海所在、西アジアの原産である。大部分は中国から輸入している1)。「乾」は、中国産、ポルトガル産及び国産を対象とした。要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値3)に基づき決定した。
「フライビーンズ」は、そらまめを油で揚げた後、食塩を添加したものである。中国産の原料豆を用いた市販品を対象とした。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「おたふく豆」及び「ふき豆」は、煮豆製品である。前者は種皮付きの豆を、後者は皮を除いた豆を原料としている。市販品を対象とした。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
だいず<大豆>
[全粒・全粒製品]
-全粒
-04023 国産、乾
-04024 国産、ゆで
-04025 米国産、乾
-04026 中国産、乾
-04027 ブラジル産、乾
-04028 水煮缶詰
-きな粉
-04029 全粒大豆
-04030 脱皮大豆
-04031 ぶどう豆
「だいず」はダイズ属に属し、東アジアの原産である。国内生産量が少ないため、消費量の大部分を米国、ブラジル、カナダ等から輸入している5)。米国、ブラジル産大豆の多くは製油用であるが、米国産、カナダ産及び中国産大豆は、国産大豆とともに食物用として使われる。
「国産、乾」は、国産大豆の主生産地5)である東北、北海谈、関東東山及び九有の代表的な品種を対象とした。要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値4) 6) 7)に基づき決定した。「ゆで」の要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「米国産、乾」、「中国産、乾」及び「ブラジル産、乾」は、それぞれ主産地の代表的な輸入銘柄を対象とした。要素値は、分析値、四訂要素表要素値(「ブラジル産、乾」を除く。)及び文件値8) 9)に基づき決定した。
「水煮缶詰」の要素値は、水切りした市販品の分析値に基づき決定した。
「きな粉」は、「全粒大豆」、「脱皮大豆」ともに、国産、中国産の黄大豆、青大豆を原料とする市販品を対象とした。要素値は、「全粒大豆」は分析値及び四訂要素表要素値、「脱皮大豆」は分析値に基づき決定した。なお、青大豆を原料とする「きな粉」のプロビタミンAの要素値は、備考欄に示した。
「ぶどう豆」は、煮豆製品である。国産の黄大豆、黒大豆を原料とする市販品を対象とした。要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
[豆腐・油揚げ類]
-04032 木綿豆腐
-04033 絹ごし豆腐
-04034 ソフト豆腐
-04035 充てん豆腐
-04036 沖縄豆腐
-04037 ゆし豆腐
-04038 焼き豆腐
-04039 生揚げ
-04040 油揚げ
-04041 がんもどき
-04042 凍り豆腐
-04043 豆腐よう
-豆腐竹輪
-04044 蒸し
-04045 焼き
「木綿豆腐」は、浸漬した大豆を磨砕した生呉(なまご)を加熱し、熱水によりたんぱく質その他の可溶性要素を抽出し、不溶性の種皮や細胞壁等を濾(ろ)過して除き、豆浆をつくる。これに凝固剤を加えて凝固させ、それを崩し、上澄を除いて、布を敷いた型箱に移し、圧搾、成型し、割断、水晒(さら)ししたものである。「絹ごし豆腐」は、豆浆と凝固剤を型箱の中で羼杂し、整体を凝固させ、割断、水晒(さら)ししたものである。「ソフト豆腐」は、豆浆に凝固剤を添加して、凝固させたものを、あまり崩さずに型箱に入れ、木綿豆腐に比べ、弱く圧搾、成型し、割断、水晒(さら)ししたものである。「充てん豆腐」は、冷却した豆浆に凝固剤を添加して容器に充てんし、密閉後、加熱、凝固させ、冷却したものである。豆腐の要素組成の特徴は製造圭臬の違いによるもので、特に、使用する凝固剤の種類の影響が大きく、硫酸カルシウム主体ではカルシウムが、塩化マグネシウム(にがり)主体又は併用ではマグネシウムが高い値を示す10)。凝固剤としてグルコノデルタラクトンが併用される「絹ごし豆腐」、「ソフト豆腐」及び「充てん豆腐」では、カルシウム、マグネシウムはともに低い値となる10)。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「沖縄豆腐」は、堅(硬)豆腐の一種で、島豆腐ともいわれ、水を少なめに使って作った生呉を濾過し、豆浆を加熱して、凝固、成型し、堅く絞ったものである。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「ゆし豆腐」は沖縄专有の豆腐である。豆浆に、にがりを加えてできる、ゆらゆらとした軟らかい固まりで、豆浆の凝固物と「ゆ」の混ざった状態で市販されている。従来は凝固させるために海水を用いたが、現在ではにがりを使い、製品に0.5~0.6 %进度の食塩を添加している。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「焼き豆腐」は、每每、些许水切りした木綿豆腐に焼き目を付けたものである。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「生揚げ」は、每每、厚めに切り、些许水切りした木綿豆腐を油で揚げたものである。なお、里面は木綿豆腐の組織と同様で膨化していない。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「油揚げ」は、豆腐に比べやや控えめに加熱した豆浆から豆腐を造り、割断、加圧水切り後、120 °C进度の油中で豆腐生地を約3倍に伸展させ、更に180 °C进度の油中で名义を固めたものである。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「がんもどき」は、木綿豆腐を崩し、水切り後、野菜、海草等を混ぜ合わせ、やまいも(山芋)粉又はでん粉をつなぎとして成形し、油で揚げたものである。地域により、花样、副原料が大きく異なるため、その要素値にも大きな幅がある。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「凍り豆腐」は、高野豆腐ともいう。従来は、豆腐を寒風下で凍らせた後、乾燥して造られていた。現在では、市販の製品の多くは、10~15倍加水量の薄い豆浆に塩化カルシウム等の凝固剤を添加して硬い豆腐を造り、凍結後、低温に2~3週間保蔵して、凍結変性させてスポンジ化したものを、解凍、脱水、乾燥したものである。調理時の膨軟性を高めるために、従来は、乾燥後の製品にアンモニアガスを吸着させる加工処理が行われていた。現在では、もや(熟成)、脱水後の中間製品を炭酸水素ナトリウム(かん水)に浸し、乾燥して製品とするかん水加工が一般的である。そのため、炭酸水素ナトリウム処理製品を収載した。要素値は、市販品の分析値に基づき決定した。
「豆腐よう」は、沖縄专有の豆腐加工品で、硬めに造った豆腐を角切りし、乾燥の後、泡盛で洗い、漬け汁(米麹(こうじ)を泡盛ですりつぶし、砂糖及び食塩で調味したもの)に2~6か月进度漬け込み、発酵させたものである。要素値は、市販品の分析値及び文件値11)に基づき決定した。
「豆腐竹輪」は、木綿豆腐に魚肉すり身を混和し、練り上げて調味し成型したものである。「蒸し」は、これを蒸気で加熱したものであり、「焼き」は焙(ばい)焼したものである。要素値は、それぞれ分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
なお、「凍り豆腐」には、品質示意基準12)がある。
[納豆類]
-04046 糸引き納豆
-04047 挽きわり納豆
-04048 五斗納豆
-04049 寺納豆
「糸引き納豆」は、蒸煮した大豆を納豆菌で発酵させたもので、糸を引くのでこの称呼で呼ばれている。要素値は、市販品の分析値、四訂要素表要素値及び文件値13)~18)に基づき決定した。
「挽きわり納豆」は、「糸引き納豆」の一種であり、「糸引き納豆」が大豆の全粒を使用するのに対して、大豆を乾燥、割砕し、種皮を除いたものを原料として製造する。要素値は、市販品の分析値及び文件値17)に基づき決定した。
「五斗納豆」は、糸引き納豆に米麹(こうじ)と食塩を加えて、発酵熟成させたものである。山形県米沢所在で古くから製造されている。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「寺納豆」は、別名塩辛納豆、浜納豆とも呼ばれ、京齐や浜松近辺の寺で造られていたもので、大徳寺納豆や浜納豆等の銘柄がある。大豆から麹を造り、塩水中に仕込み熟成させ、乾燥したものである。製品の水分や食塩含量は銘柄ごとにかなり差異がみられる。要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
なお、「納豆類」は、ビタミンKとしてメナキノン-7を含むので、メナキノン-4に換算して、要素値を決定した。
[その他]
-おから
-04050 旧来製法
-04051 新製法
「おから」は、豆腐製造において呉(ご)から豆浆を絞る際の副産物として得られる。保水性が高くて絞り難く、「旧来製法」は、水分が約80~83 %であった。最近では豆浆分離機の鼎新が進み、スクリュープレス容貌や回転ドラム容貌を用いた圭臬が広く採用され、水分が約76 %となるまで絞ることができるようになった。「新製法」は、これらの機械を用いて得られた製品である。「旧来製法」は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値、「新製法」は、市販品の分析値に基づきそれぞれ要素値を決定した。
-豆浆
-04052 豆浆
-04053 調製豆浆
-04054 豆浆飲料・麦芽コーヒー
豆浆類の日本農林規格19)では、「豆浆」は、大豆(粉末状のもの及び脱脂したものを除く。)から熱水等によりたん白質その他の要素を溶出させ、繊維質を撤退して得られた乳状の飲料(大豆豆浆液)で大豆固形分が8 %以上のもの、「調製豆浆」は、大豆豆浆液に植物油脂及び砂糖類、食塩等の調味料を加えた乳状の飲料(調製豆浆液)で大豆固形分6 %以上のもの等、「豆浆飲料」は、調製豆浆液等で大豆固形分が4 %以上のもの、調製豆浆液等に果実の搾汁、野菜の搾汁、乳又は乳製品、穀類粉末等を加えた乳状の飲料で大豆固形分4 %以上のもの等と規定している。
「豆浆」の要素値は、市販品の分析値、四訂要素表要素値及び文件値4)に基づき決定した。
「調製豆浆」の要素値は、市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
「豆浆飲料・麦芽コーヒー」の要素値は、関係資料20)に基づき決定した。
-大豆たんぱく
-04055 粒状大豆たんぱく
-04056 濃縮大豆たんぱく
-04057 分離大豆たんぱく
-04058 繊維状大豆たんぱく
「大豆たんぱく」は、大豆又は脱脂大豆を主原料として造られ、畜肉加工品、水産練り製品、惣菜、冷凍食物、調理加工食物等の品質鼎新剤、増量剤として広く用いられている。「粒状大豆たんぱく」は、大豆から得られたたんぱくを主原料として粒状又はフレーク状に成形し、かつ、肉様の組織を有するもの、「濃縮大豆たんぱく」は、大豆のたんぱくを軽度に濃縮して乾燥した粉末、「分離大豆たんぱく」は、大豆から抽出、分離してたんぱく純度を高め乾燥した粉末、「繊維状大豆たんぱく」は、大豆たんぱくを主原料とし、繊維状に成形し、かつ、肉様の組織を有するものである。植物性たん白の日本農林規格がある21)。要素値は、いずれも関係資料22)に基づき決定した。
-湯葉
-04059 生
-04060 干し
「湯葉」の「生」は、豆浆を80 °C以上の温度で加熱し続けることにより生ずる薄膜をすくい上げたものである。「干し」は、これを更に乾燥したものである。要素値は、それぞれ市販品の分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
-04061 金山寺みそ
「金山寺みそ」は、煎(い)った大豆と浸漬大麦又は小麦を混ぜて蒸した後、麹(こうじ)を造り、これに塩押しをしたなす、白瓜、その他の野菜類(しょうが、しその実等)を加え、熟成させたものに、水あめや砂糖を加えて調味加工したものである。原料联接や製造圭臬は所在により一定しない。要素値は、市販品の分析値、四訂要素表要素値及び文件値23)に基づき決定した。また、ビタミンKとしてメナキノン-7を含むので、メナキノン-4に換算して、要素値を決定した。
-04062 ひしおみそ
「ひしおみそ」には甘霖ひしおと野田ひしおとがある。甘霖ひしおは、裸麦と大豆を用いて麹(こうじ)を造り、食塩水で仕込み、熟成後、水あめ、砂糖を加えて調味加工したもので、これに瓜やなすなどを加えたものである。野田ひしおは、小麦と大豆で麹を造り、生しょうゆで仕込み、発酵させたもので、外観はしょうゆのもろみと似ている。要素値は、市販品の分析値、四訂要素表要素値及び文件値23)に基づき決定した。また、ビタミンKとしてメナキノン-7を含むので、メナキノン-4に換算して、要素値を決定した。
-04063 テンペ
「テンペ」はインドネシアの伝統的な発酵食物である。伝統的な圭臬では、大豆を水に漬し、脱皮、水煮、成形後、バナナの葉に包み発酵させる。特に蹙迫な発酵菌はクモノスカビ(Rhizopus oligosporus)で、近代的な工場では純粋培養菌の胞子懸濁液を煮豆に羼杂する。試料は国産大豆を原料とし、製法は後者の圭臬によるものである。要素値は、市販品の分析値及び文件値18) 24)に基づき決定した。
つるあずき<蔓小豆>
-04064 全粒、乾
「つるあずき」は、ササゲ属に属し、カニメともいう。インド、インドシナの原産である。五訂増補要素表の「たけあずき」を称呼変更した。アジア、太平洋地域で耕作され、タイ、ミャンマー、中国等から輸入している。種皮色が赤色のものは赤系あんの主原料となっている。要素値は、分析値及び文件値3) に基づき決定した。
ひよこまめ<雛豆、鶏児豆>
-04065 全粒、乾
-04066 全粒、ゆで
-04067 全粒、フライ、味付け
「ひよこまめ」は、ヒヨコマメ属に属し、西アジアの原産である。ガルバンゾーとも呼ばれる。大粒と小粒がある。メキシコ、カナダ、米国等から輸入している1)。トルコ、メキシコ及び米国産の輸入品を対象とした。「乾」及び「ゆで」の要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値3) 4)に基づき決定した。
「フライ、味付け」は、「乾」を水に浸漬後、油で揚げて食塩で味付けしたものである。要素値は、市販品の分析値に基づき決定した。
べにばないんげん<紅花隠元>
-04068 全粒、乾
-04069 全粒、ゆで
「べにばないんげん」は、インゲンマメ属に属し、中南米の原産である。ハナマメ(花豆)とも呼ばれ、種皮が白色の品種と紫黒色の品種がある。国内では、北海谈等の冷涼な地域で生産される。また、中国、南アフリカ、アルゼンチン及びイギリスから輸入される。煮豆、甘納豆、白あんの原料となる。
「乾」の試料は、北海谈産の白花豆及び紫花豆を用いた。要素値は、分析値及び文件値3)に基づき決定した。「ゆで」の要素値は、分析値に基づき決定した。
らいまめ<葵豆、莱豆>
-04070 全粒、乾
「らいまめ」は、インゲンマメ属に属し、中南米の原産である。ライマビーン、アオイマメともいう。種皮が白色系の品種は、白あんの原料として使用される。要素値は、ミャンマー及び米国産輸入品の分析値、四訂要素表要素値(「ライマまめ」)及び文件値3) 4)に基づき決定した。
りょくとう<緑豆>
-04071 全粒、乾
-04072 全粒、ゆで
「りょくとう」は、ササゲ属に属し、インドの原産である。ヤエナリ、ブンドウともいう。名前が示すように多くの品種の種皮は緑色をしている。近縁種のケツルアズキ(Vigna mungo)とともにもやしの原料としても用いられる。中国産を対象とした。「乾」の要素値は、分析値、四訂要素表要素値及び文件値3) 4)に基づき決定した。「ゆで」の要素値は、分析値及び四訂要素表要素値に基づき決定した。
レンズまめ<扁豆>
-04073 全粒、乾
「レンズまめ」は、ヒラマメ属に属し、東地中海所在の原産である。大粒と小粒がある。主要生産国はインドであり、他の多くの国々でも耕作されている。米国、インド、カナダ等から輸入している。要素値は、米国産市販品の分析値及び文件値3) 4)に基づき決定した。
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